

こんにちは。てんぱぱです。

- 最近、よく物流問題の話が出るけどよくわからない・・
- そもそもコンテナってなんなの?
- コンテナ不足はいつまで続くのかなぁ。

そんな疑問を解決できる記事です!
コンテナを用いた物流の仕組みは『20世紀最大の発明のひとつ』と表現されることがあります。
コンテナという規格化された箱を輸送に使用したことで、
✓ 安全 ✓ 安定的 ✓ 高効率
このような輸送が可能になり、物流におけるさまざまな常識は大きく変わりました。
最近はスタイリッシュでお洒落な住居や店舗として「コンテナハウス」と呼ばれるコンテナを利用した建物が日本でも人気がありますよね。
そんな物流に欠かせないコンテナの不足問題が2020年から2022年の現在まで続いている状況です。
この記事では『コンテナの不足問題が起こった原因』について詳しく解説していきますので是非ご覧ください!
※本記事は約5分で読了できます
そもそもコンテナってなに?
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名前はよく耳にするけど、そもそもコンテナってなんなの?

簡単にいうと、貨物を入れて輸送するための大きな箱のことです。
コンテナの歴史は1956年アメリカのニューヨーク港でスタートします。
コンテナの登場は物流業界にイノベーションを起こし、安全かつ効率的な国際物流を可能にしました。
コンテナによる輸送がメインになる以前は、貨物はバラ積みの状態で輸送されており、安全面や効率面、人件費面における問題が山積みでした。

バラ積みは上手くいかないと崩れる危険性がありそうだね。

そうなんです。さらには荷物の積み降ろしに相当の時間を要してしまいます。
コンテナによって改善されたことは以下です。
✓ 貨物の盗難や輸送中の破損。
✓ 納期の透明化。
✓ 輸送時間の短縮と人件費削減。
また、コンテナ輸送の導入は「鉄道やトラックによる陸上輸送」との連携向上においても大きな役割を担いました。
このようにコンテナの登場は今日の物流にとって欠かせない輸送手段となったのです。
しかし、そんなコンテナが2022年現在、世界的に不足する問題に陥っています。
それではなぜコンテナ不足は起きたのか。原因について解説していきます!
コンテナ不足の原因4つ

世界的なコンテナ不足は様々な要因が複合的に絡まって起きています。
結論からいうと以下です。
❶コンテナ生産量の低下。
❷コロナ禍による巣ごもり需要の増加。
❸港湾機能の低下。
❹トラックドライバーとシャーシ不足問題。
それでは、1つずつみていきましょう。
原因①:コンテナ生産量の低下。
そもそもコンテナはどこで生産されているのか。
世界にあるコンテナの9割以上が中国で生産されています。
そして、その中国における新造コンテナ生産量が2018年と2019年の2年間で急激に減少したことが世界的なコンテナ不足問題に繋がります。
生産量減少の要因としては、2018年に勃発した米中貿易摩擦に伴う輸送量の低下の懸念と2019年12月初旬に、中国で感染者が報告された新型コロナウイルスの影響による先行き懸念、コロナ禍に伴うコンテナ生産工場稼働率の低下が挙げられます。
❶米中貿易摩擦による荷動きの低下に対する懸念。
❷新型コロナウイルスによる先行きに対する懸念。
❸コロナ禍に伴うコンテナ生産工場稼働率の低下。
以上のような要因からコンテナの生産量が低下し、世界的にコンテナ不足の状況に陥りました。
原因②:コロナ禍による巣ごもり需要の増加。
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コロナ禍による巣ごもり需要の増加によって世界的にインターネット通販が急増し、流通が圧迫したことにより、コンテナ不足に陥りました。
巣ごもり需要の中心となっているのは、ネット通販やフードデリバリー、ネットゲームなどのインターネット関連事業だが、ニーズは実に多様となっています。
2022年現在はコロナに関する制限が緩和されたことで直接的な需要は収まりをみせていますが、テレワークを推進している企業は多くあるため、需要が大幅に減少する可能性は少ないでしょう。
原因③:港湾機能の低下。

コロナ禍におけるアジアから北米への輸送需要は根強くコンテナ取扱量は増加傾向にあります。
そして、その海上輸送の受入口である米国西海岸の港湾におけるコンテナ船の混雑がコンテナ不足に大きな影響を及ぼしたと言えます。
もともと、世界最大の消費市場である米国などでは、港湾物流を外国人労働者に依存している背景があります。
しかし、コロナ禍によるロックダウンなどによって、港湾に出勤できる作業員が減少してしまい、労働力が確保できずに、港湾物流が機能停止に陥ってしまいました。
港湾作業員による作業が進まない中、港湾内には船から降ろされたコンテナが山積みとなり、コンテナ船が入港できず、沖で待たされることを余儀なくされた船が急増したのです。

なるほど。コンテナの回転率が低下したということか。

そうなんです。コロナ禍で海運会社がコンテナ船を減便させていたため、空のコンテナも港に滞留してしまい更なる回転率低下に繋がったんですよ。

空のコンテナをいち早く回収して次の輸出地に回すことが必要なんだね。
原因④:トラックドライバーとシャーシ不足問題。

コンテナ不足の原因として最後に挙げられるのがトラックドライバーとシャーシの不足問題になります。

シャーシとは貨物を運ぶための台車のことです。
港湾内の荷役作業員の人手不足による港湾機能の低下に加えて、慢性的なトラックドライバー不足がコロナ禍で深刻化しており、港湾に届いたコンテナを十分に運び出すことができず、ターミナルや倉庫が圧迫している状況に陥りました。
さらに、コンテナを載せるシャーシが不足していることもコンテナを移動できない要因の一つになります。
『船が到着したのにコンテナを降ろすことができない』
『やっと船からコンテナを降ろしたのに移動できない』
このような状況が続く中、コンテナの回収率は下がり続け、世界的なコンテナ不足に陥ってしまったということになります。
コンテナ不足はいつまで続くの?

ところで、このコンテナ不足はいつまで続くの?

結論からいうと、2022年現在も解決までの目処が立っていない状況です。

そうなんだ。けど自分にはあんまり関係なさそうだよね。

無関係ってことはないかもしれませんよ。コンテナ不足は輸入品のコストアップにも影響します!

え・・急に身近な問題のような気がしてきた・・。
世界規模の問題になっているコンテナ不足。
その問題に対応するべく海運会社は、必要な港に向けて空のコンテナを運ぶための船を運航したり、古いコンテナを再利用したりしています。
しかし、海外の港では人手不足が続いているうえ、国内にはコンテナを大規模に生産している事業者がなく、コンテナ不足がいつ解消されるかは不透明な状況です。
コンテナ不足が長期化すれば、企業の業績だけでなく、海外から輸入している商品や部品の価格にも影響が及ぶ恐れも指摘されています。
【まとめ】コンテナ不足による物価上昇の懸念・・
コンテナ不足は海上輸送が滞ってしまう要因になるため、日本にモノが入ってきにくいという状況になります。
さらに、コンテナ不足はコンテナ船の運賃の高騰を起こしています。コンテナ運賃が急騰すると、その分が転嫁されて輸送コストも当然アップします。
輸入に頼っている様々な業界に影響を及ぼし「生産遅延」であったり「物価上昇」に繋がる恐れがあります。
実際に木材はウッドショックと呼ばれる社会現象が起こりました。
ウッドショックについては以下の記事で詳しく解説していますので、是非ご覧ください!

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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